ブラック企業を撲滅するということは・・・

世の中でブラック企業の話題がよく取り上げられてる。ワタミみたいな会社の創業者が国会議員になったりするから、話題性があるのだろう。

ブラックの定義って、長時間労働+給与不払いだと思うのだけど、いい機会だからブラック企業を徹底的に撲滅したらどうかなーって思うんだよね。あらゆる長時間労働にはきちんと残業代を支払って、残業そのものの強制もさせないって感じで。そうすると、奴隷労働前提の競争力の低い会社とか飲食店とか、成立しなくなるでしょ?もうこの際、そういう駄目な会社は全部つぶしちゃったほうがいいんじゃないかなーと思うわけです。

多分ね、奴隷労働前提で成り立ってた会社の経営者は、日本じゃ会社をやっていけなくなるから、ひょっとしたら結構な割合で海外に流出するかもしれない。でも、全員が全員海外で生活できるわけじゃないでしょ?結局、大多数の日本人は日本でしか生きられないんだから、日本の中で住みやすい社会を形成するしかないと思うわけで、それは投資家であっても労働者であっても同じなんじゃないかな?

ダンピング労働前提企業がいなくなれば、残った中から、そういう状態でも商売として成立する会社を作れる有能な人が活躍する場を提供できるんじゃないかと思う。今は、労働そのもののダンピングが行われてて、そういう人がダンピング労働を中心とした会社と対等に戦うのは難しいだろうからね。

それじゃ海外と戦えないって意見があるだろうけど、そもそもそんなダンピング労働前提の会社が海外と長期的に10年20年と戦うなんて無理なんじゃないの?そんなことをやってるうちに、どんどん労働者も経営者も疲弊していくばかりで、産業の質そのものを変革するチャンスを逃していくんじゃないかと思う。長い目でみれば、そういう競争力の低い会社はつぶして、新しい商売とか産業を興したほうがいいんじゃないのかなと思うわけ。現在は、労働の質の向上に目がいかないっていう安かろう悪かろうな状態だけど、ダンピング禁止になれば、必然的に質に目がいくようになるし、労働に対する給与額も自然と適正化されると思うんだよ。

そして、何事にも相応の対価を支払うことが当たり前になるんじゃないかと思う。これ結構重要なことじゃないかと思うんだよね。日本人って何事にも変な平等意識があって対価を支払いたがらないけど、もうそういうのやめてもいいんじゃない?例えば通勤とかで思うんだけど、満員電車に1時間ちかく揺られるのが嫌になるときとかあるじゃん?もう500円払ってもいいから座りたいとか。そーいうサービスをもっと増やしたほうがいいと思うんだよ。飲食店もチップ制にしてさ。きちんとした仕事をする奴にはきちんとした対価を払うってのを徹底するわけ。コンビニも宅配も安く利用できすぎでしょ。労働者の給与を抑えて、消費者の支払いを回避するってシステムはもう限界なんじゃない?

つまり、ブラックを撲滅するってことは、産業構造全体の変革につながると思うんだよ。

ブラックにしか就職できない人間はどうすんだって話は、次回にでも。