日本の核武装を恐れるアメリカ その2

靖国参拝失望発言による日本人の強い反発は、アメリカにとっては結構ビックリな出来事だったんだろうなーと思うんだよね。


日本人の目でみても、実際アメリカにいくと、日本って国が表面的には相当にアメリカナイズされていることがわかるんだよ。


コストコとかイオンのショッピングモールにいくと、アメリカの郊外と本当に何もかわらない風に思えるしね。


ジーパンはいて、ハンバーガー食って、自動車社会が発達していて、休日には家族でショッピングモールにいって買い物してさ。


実際アメリカ人からみても、日本人というのは、ほとんどアメリカ人と変わらないように見えるんじゃないかな。


だけど、アメリカ人は大きく見誤っていることがあるんだよね。それは日本人の思考や倫理観、情緒などの内面における均一さというものを理解してないってこと。


例えば、それは政治体制にも表れていて、戦後の政治をリードしたのはずっと自民党だったんだけど、アメリカ人の常識からすれば、同じ政党がずっと政権を担うなんてことはありえないんだよね。


二大政党が過半数を争って政権を交代していくのが、アメリカのスタイルなんだけど、日本人の場合、中身が均一で、10年くらい前までは所得も均一だったから、政策の面で完全に乖離した二大政党が現れにくいんだよね。


これは日本人の内面からくるもので、政治だけじゃなくて社会のあらゆる局面において、一種の同調圧力みたいなものが、自然に発生するようになっているんだよね。


だけど、そういう社会がどんな特性をもっているのか?というのは、アメリカ人にとっては理屈で理解はしても実感しにくいんだと思う。


モラルの高さとか、治安のよさ、他人に対する親切さ、非常時における規律正しさ、といった日本人の特性は、この同調圧力を根源として発生しているよね。


それはアメリカ人たちには表面に現れた正の側面の現象として体感することができるんだろう。だけど、この同調圧力がもつ負の側面については、あまり理解できないんだろうなと思う。


国民が均一であることは団結のしやすさと直結していて、それは諸外国からみれば日本に対する離間工作のしずらさでもあるんだよね。


そして、集団を団結させる最も大きなものは敵の存在なんだよね。


タイミングの悪いことに、日本人の大多数は中国・韓国を明確に嫌いな国と認識していたせいで、尖閣問題におけるアメリカの態度や、今回の靖国問題に対するアメリカの態度をみて、アメリカを中国韓国に肩入れする潜在的な脅威であると認識しはじめてしまったってことなんだよね。


多分アメリカからすると、東日本大震災のときに、あれだけトモダチ作戦で助けたんだし、これほどまでに日本人のマインドが大きく変化するとは想像できなかったんじゃないかな?


そして、日本という国のコントロールの難しさを実感したんじゃないかな。


すぐにでも核武装可能な技術力があり、プルトニウムは5000発分も保有している。巨大な経済圏を作っていて、かなりの金融資産があって、世界有数の海軍を保有していて、国論は対中韓でまとまりつつあり、アメリカのコントロールが難しくなりつつある国。


もし日本が核武装したら? 


極東にまたひとつ、手に負えない国が現れることになって、アメリカの国際社会のおける影響力は相対的に低下せざるを得ないよね。


そして、アメリカが最も恐れるのは、報復なんだよね。日本には敵討ち・仇討ちという考え方があるけれど、この考え方はアメリカが潜在的に日本を恐れるのに十分なんだよね。


さらに、国際社会には戦時復仇( retaliation )っていう考え方がある。


要するに相手の戦争犯罪をやめさせるために、こちらも同じことをしていいっていう国際社会における明文化されていない通念なんだよね。


戦争の収拾がつかなくなるって理由で、ハーグ陸戦条約には入ってないけれど、今でもこの通念は生きているんだよね。


日本人にはあまりなじみのない考え方なんだけど、中東とかアラブ諸国の連中ですら、日本はアメリカに2発の核攻撃をする権利があるって思ってるんだよ。


日本人が表立って事を荒立てないから、誰も何もいわないけれど、広島長崎への核攻撃は、やっぱり世界中の誰がみても民間人を多数虐殺した戦争犯罪なんだよね。東京大空襲にしても日本各地を襲った空襲にしても、あれは明確な戦争犯罪なんだよ。


それが証拠に、太平洋戦争以後の戦争では、都市に対する爆撃とか民間人殺傷上等みたいな攻撃は、一切しないでしょ?


だから、世界の核武装国は、「お互いに核を使ったら、本当に大変なことになるから、それだけはやめようよ。」というナアナア姿勢で動いているんだけど、日本だけが実際にボタンを押せるってわけ。


もし核武装した日本と決定的な対立に陥ってしまったら?


それを考えたら、アメリカは日本の核武装をなんとしても妨害しなきゃならないんだけど、残念ながら、日本の核武装はお膳立てがすべてそろってる状態なんだよね。


何かしら理由をつけて、日本を再占領する?ウクライナじゃあるまいし、反政府勢力に資金を渡したところで、現在の日本の国論がひっくり返ることは、期待できないよね。


だから、とにかく矛先をアメリカから別のほうに向けさせる必要がある。アメリカが中国、韓国、日本に対して、それぞれいい顔をしているのは、そういう理由なんだよね。


日中韓でモメれば、アメリカはそれを高みの見物していればいいわけだし。これはアングロサクソンがよくやる分断工作の基本だよね。


もし日中韓でEUのように極東がまとまったら、アメリカにとっては大変な事態だからね。まあ、中国・韓国と日本が仲良く出来るようになるには、数世紀は必要な感じだけどさ。


あとは、日本の国論が団結してまとまりやすい状況を何とかして分断しなきゃならないんだよね。


だから、オリンピック招致が成功したんだよね。で、建設現場の作業員欲しさに移民をいれさせようとしてるんだよね。


日本の国論がまとまならなければ、核武装だってなくなるかもしれないし。日本が核武装しなければ、中国も韓国も喜ぶけれど、実は一番喜ぶのはアメリカなんだよね。


だから、アメリカはあの手この手で日本の核武装を阻止しようとすると思う。


当然、日本人はこの動きにのってやる必要ないと思うよ。所得による格差を作って日本を分断しようとする動きも是正していく必要があると思うよ。


日本人にとっての日本社会の居心地のよさを守るために、団結して事にあたるべきだよね。