子供はうるさいし保育園はいらん。だけど年金は満額よこせって、そりゃ無理があるだろ。

ＮＨＫのクローズアップ現代の番組　保育園の子供の声がウルサイって話。

まずね。最初に思ったのが、反対派の連中だって何十年も前は子供だったんだろうにって思うんだよね。自分達だって、散々当時の大人に迷惑をかけまくってるはずなんだよ。

これについて、自分は迷惑を一切かけていないなんて言い切れる人間はいないと思うんだよね。ハッキリ言って誰もがお互い様なんだよ。

そういうことを完全に忘れて、子供の姿を見たくないとか、声がうるさいとかさ、そういうことを平然と言い放つって、そりゃどうなの？って正直思うんだよね。

それにさ、虫が良すぎなんだよ。その子供達は日本の消費を支えてくれる人たちであり、どんなに遅くとも２０年もすれば、年金を支えてくれる人たちになるんだよ？

日本人の平均寿命を考えれば、６０歳の人が８０歳になったときに、彼らにお世話になる可能性はかなりあるんだよ。

子供を育てるのに協力はしたくないけど、年金は満額もらいたいって、そりゃいくらなんでも通らんでしょ。

番組の中では話し合いの末、情に訴えたら、ほだされた年寄り側が譲歩して、いい話風にまとまってるけどさ、正直、はぁ？なんだそりゃ？って話。

この話のどこが、ちゃんとした結論なんだよ？年寄りの我侭を根気強く聞いてあげたら、年寄り側もわかってくれましたって結論で、本当にいいわけ？

どう考えても、そりゃ違うでしょ。

まずね、子供の存在が局所的に迷惑って事実に目をつむるなよって話。どうしたって他人の子供なんて、マジで迷惑なんだから。うちも子供を育ててるけど、よそ様にとっては迷惑なのは間違いないよ。

だから、きちんとしつけをするんじゃん。情にほだされた相手の好意を当てにして、苦情をなかったことにするのは、どう考えてもオカシイでしょ。

きちんと騒音のレベルを調べて、許容範囲がどの程度なのか統計を取って、建物の構造や位置でどの程度対策が可能で、どの程度は無理なのかを、まずはきちんと割り出すべきでしょ？

で、それで地域住民が被る迷惑と、子供が増えるメリットを算出して、天秤にかけてバランスを取るべきでしょ？

年寄り側に有利に話が進むなら、その代わり年金を減額するとか、園側に有利な話で進むなら、地域住民に補償をするとか、そういうシステムを作ることが重要なんじゃないの？

番組中は情にほだされた年寄りばかりが注目されていたけどさ、絶対に反対だった年寄りだっていただろうに。そういう年寄りの意見は黙殺なわけ？

情に訴えるんじゃなく、法やシステムで解決するのが、あるべき社会の形だと思うけどね。

あんな情に訴えるやり方じゃ、何年か後に必ずまたモメると思うけどね。１０年もたてば今５５歳の人は６５歳なんだから。

誰がどうモメても、きちんと解決するメソッドを確立しておくことが重要だし、それが行政の仕事だと思うよ。

だから、あの取り組みをＧＪ扱いするＮＨＫの番組作りには、ジャーナリストとしての冷静さが不足していると思うけどね。