なぜ差別してはいけないのか、理由をきちんと説明できる?

これ、きちんと納得いく説明が出来る人が、実は少ないと思うんだよね。


最近、小学校高学年になった子供に、なぜ差別がダメなのか?について聞かれたので、子供がどういう風に受け止めているのか、興味が沸いたので、なぜだと思う?と逆に問い直してみたよ。


子供からの返答は、差別された人が可哀想だから、とか差別された人が不利益を被るから、とか、そういう話が返ってきた。


うーん、それは差別による被害に視点が合ってるだけであって本質じゃないんだよね。


どうやら小学校でも差別はダメだと教えているけれど、なぜダメなのか?について踏み込んで教えてはいないみたいなんだよね。


多分、人それぞれ、いろいろな捉え方や考え方があると思うけれど、私が考える「差別はよくないと思う理由」は、すばりコレなんだよね。


本人には責任がなく、どうしようもない事象だから。


肌の色が黒いから、生まれが卑しいから、身障者だから、病気をもっているから、女だから、男だから、というのは、本人にどうしようもない事象なのだから、差別するのはよくないといえると思う。


とりあえず、子供にはこれを教えておいた。小学生だし、まだ、そんなに深く掘り下げなくてもいいだろうってことで。

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だけど、大人の社会はそう単純じゃない。どうしたっていろいろ思考せざるを得ないんだよね。


例えば、上の差別について逆説的にいうと、本人には責任がないことで、攻撃をする行動のことを差別と定義できると思う。


また、さらに逆説的にいうと、本人に責任があることについて攻撃するのは、差別ではないともいえると思う。


問題は、それを本人だけではなく、その人が所属する集団や組織、社会にまで拡大できるだろうか?という点なんだよね。


例えば、日本で起きる外国人犯罪ランキングを作ったとして、上位にくる外国人をみて、どう対応するか?


犯罪統計資料(平成24年1〜4月分)
http://www.npa.go.jp/toukei/keiji35/hanzai2012.htm
第7 外国人犯罪
http://www.npa.go.jp/archive/toukei/keiki/h22/h22hanzaitoukei.htm
日本観光局(JNTO)2011年訪日外客数(推定値)
http://www.jnto.go.jp/jpn/downloads/2011_total.pdf
図録▽外国人数の推移(国籍別)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1180.html

http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-5115.html
http://blog.goo.ne.jp/fukudaikichi/e/7bc2a9229007dd1b7ac0ef1a885a254a


などを参考にすると、実際どんなもんなのかを知ることができる。


長期日本在留外国人犯罪者の数の順位

1位:韓国・朝鮮(3994人)
2位:中国(1252人)
3位:ブラジル(410人)
4位:フィリピン(380人)
5位:アメリカ(187人)


犯罪発生率の順位

1位 韓国・朝鮮 0.706%
2位 アメリカ  0.369%
3位 中国    0.182%
4位 フィリピン 0.181%
5位 フランス 0.178%


さて、これをみた上で、どう判断する?


私の考えは以下のようになるんだよね。


私にも、会社の同期で20年ほど交流がある在日の友人がいる。日本国籍ではないものの、善良な市民だと思うし、きわめてまともな人格の持ち主で、健全な家庭を築いている。


彼は在日だからという点で差別されるいわれはないと思うし、私も差別的感情をもったこともない。


でも、上の統計を見る限り、在日や中国人が作る集団や組織に対して、一定の警戒感をもって、注意喚起を呼びかけることをやめさせる気はおきないんだよね。


だって、統計的には、やっぱり在日や中国人の犯罪って多いんだもん。


私が友人の在日を差別しないのは、彼の人となりを知っていて、ある程度信用しているからなんだよね。当然、在日全部を信用しているわけじゃない。


日本人の犯罪者だっているんだし、日本人だって信用できないでしょ?って言われると、そりゃ、そのとおりなんだけど、だからといって、在日犯罪が統計的にダントツな状況をみて、それを気にしないという理由にはならないんだよね。


この状況をみて、ヘイトスピーチが出てくるのは、仕方ないんじゃないの?と思ったりするんだよ。まあ、自分がわざわざデモに参加する気にまではならないけれど。


それに、言動には出さないけれど、心の中で思ってる人はかなりいるんじゃないかな? だって、人が心の中でそう思ってしまうことまでを制限することは、結局出来やしないわけだしさ。


これが今の日本社会における在日に対するスタンダードなスタンスなんじゃないかと思う。


しかし、別の切り口で考えることもできると思うよ。


社会を構成しているのは1人1人の人間なので、その社会に問題があるのであれば、それは1人1人にも一定の責任があるともいえるよね。


在日の犯罪が多いのは在日1人1人にも一定の責任があるのかもしれない。それらを含めた日本社会全体をみれば、日本に住む1人1人にも一定の責任があるかもしれない。


そういう視点で考えると、この問題は、単に在日出て行けーと叫んでいれば済む問題ではないともいえる。

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話がこんがらがっているので、元に戻すと、差別について考えると、その人がよって立つ場所と論理の展開次第で、全然結論が違ってくるんだよね。


そして、深く掘り下げても、コレだ!っていう絶対的な結論らしいものにはたどりつけない。


当然、子供に教えるには難しすぎるし、この手の問題は子供が自分の頭を使って、自分なりの結論を出すのが正しそうだし、そうして子供と議論ができるようになるのを待つべきだと思うんだよね。


というわけで、子供がどんな論理を展開してくるか、ちょっと楽しみだなーと思ったり。結婚相手にとんでもない人を連れてきたら、こんな風に楽しんではいられないかもだけど。


上の子供は、段々と社会が清濁併せ持つことを知りつつあるし、これから先は教えるのが難しいことが増えるんだろうなあ。